デタラメな音楽の教科書

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楽曲アレンジでギターを“歌わせる”編曲テクニックまとめ

アレンジャーが教える編曲テクニック99
 
アレンジに困って買った「アレンジャーが教える編曲テクニック99」にはギターフレーズに関する内容もあったんで、気になった部分をピックアップ。本書を参考に僕が普段やっていることと合わせて書いていきます。
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【歌わせるギターフレーズ】

一般的にはCメロ(サビ)が一番盛り上がるように曲の構成を考えますから、それに沿った形でギターもアレンジしていくことになります。

例えばAメロはミュート気味にして音量を抑え、譜割も細か目なフレーズを入れて軽めのフレーズにします。

そして、Bメロでは長めのストロークにして音を広げ、最後にAメロの倍くらいのゆったりとしたストロークでCメロを盛り上げる・・・なんていうのは、よく見られるパターンですよね。

その際に、Aメロ、Bメロ、Cメロで音色を変化させるのも有効な手段です。(P.60)
 
ストローク間隔や音色を変えるだけで確かに分かりやすく変化しますよね。コード進行をなぞるだけのギタープレイだと味気ないんですが、意識しないと単調になりがち。

単調なアレンジに一石を投じるならクリシェという手もアリ。例えば「Asus4 > Amaj > Am > Aadd9」を全てローポジションで弾けば、4度D音がクロマチックに下降していきます。

※クリックで拡大(Powered by スコアメーカー)

トップノートに意識を向けても面白いですね。「いかにしてギターを歌わせるか」の見せどころ。


【カッティングによるパーカッシブアプローチ】

ギターをコード楽器として使用するだけでなく、リズムをメインにする形でアレンジに組み込むパターンです。

ファンクやソウルといったブラック・ミュージックに端を発し、現在のポップスやロックにおいても多用されています。(P.62)
 
カッティング奏法を使ったアプローチはギター特有で、ツクチャカと鳴るパーカッシブなプレイはどんなジャンルにも組み込めますよね。メディアでよく耳にするのはアイドルソングやアニソンなどが多い気がします。

16分でオフビートにアクセントを置いたものがっぽいですが、特に決まりはない模様。また、ファンク系は音数が多く、スカ・レゲエ系は音数が少ないんだって。


【UKロック風は深いリバーブとギター重ね】

特徴的なのな、ギターを何本も重ね、リバーブを深めにかけ、音の壁を作る“シューゲイザー”と呼ばれるサウンド。

これは1980年代中頃から90年代にかけてジーザス&メリーチェインやマイ・ブラッディ・ヴァレンタインといったバンドが確立したものです。

そしてその後の、オアシスに代表されるようなブリットポップ。この辺が“UK”と一般的に呼ばれるサウンドでしょう。(P.64)
 
VOXやMarshallなどのアンプでブライトに歪ませて、深ぁ~いリバーブをかける。すると、トレブリーだけどフワっと包み込むような独特の響きが得られます。加えてギターを重ねるとUK風サウンドに。

ギターを重ねる効果は、オフマイク録りを再現させるショートディレイ処理に似ていますね。

昔は何人ものギタリストが同じフレーズを一発録りしていたらしいですが、現在なら個人でも十分可能。持続音として、ユニゾンチョーキングを用いたペダルを加えると更に風味が増します。


【理論的にはNGでも響きが良ければ使ってしまえ】

有名なのは、ジミ・ヘンドリックスの「Purple Haze」のイントロ冒頭。このイントロのように、トライトーン(増4度)や半音をぶつけることで濁った響きを作り出す手法が、ギターにおける不協和音では一般的でしょう。

~中略~

不協和音が、ある意味で取っ付きやすい形で成立するワケは、和音の響きに対してあまり厳格ではない、ギターという楽器の特性も大きいです。(P.68-69)
 
一般的にアボイドノートは避けるべき傾向にあります。一番不協和を起こす短2度、その次に不協和を生じる増4度(トライトーン)がそれ。Cメジャースケールの場合はC#とF#。

ですが、響きがカッコよかったり曲に合っていればガンガン使ってOKって事ですね。実際に、アボイドノートをあまり意識しない音楽家は多いそうです。


【アルペジオにはセンスが出る】

ただ分散和音を奏でるだけがアルペジオのすべてではありません。

時にはシーケンスのような意味合いを持たせることもできますし、オブリガートのようなフレーズを織り交ぜることも可能です。(P.66)
 
ただアルペジオを弾いてもキレイなんですけど、使い方によってはもっと幅が広がっていきます。Emスケールのパワーコードバッキングに1&2開放弦を混ぜたあるアルペジオフレーズなどは様々なジャンルでよく使われてますよね。僕も大好きで頻繁に使ってます。

※クリックで拡大

また、ロックでよくあるⅤ>Ⅰ>Ⅱというシーケンス的なアルペジオや、コードトーンに少しだけオブリカートを混ぜ込むようなアルペジオもあり多種多様。

下記のオープン・コードもそうですが、センスが光る部分だと思うんですね。個人的にはアルペジオだけで泣けることもあるくらい。
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【ギター最大の武器はオープン・コード】

開放弦を含んだオープン・コードを使うと、ギターならではの広がりを得ることができます。

楽器の構造上、ギターでは開放弦が一番音も伸び、そして響く構造になっているからです。(P.70)
 
ギターのオープンコードって特有のキレイな響きがありますよね。これは同じ音を2つ同時に鳴らせたり、各フレットのチューニングが微妙にずれていたりといったギターの構造によるもの(→平均律)だったと記憶してますが詳しくはググって下さい。

ハイフレットとローフレットで同じ音でも音色が違ってくるので、様々な響きの組み合わせを独自に編み出せます。
 
半音違いの音が含まれているコードを、“クラスター・コード”と呼びます。

ギターならではの、不協和音と協和音ギリギリの美しい響きですよね。オープン・コードでは半音違いを取り入れやすいので、いろいろなフォームで弾いて研究し、ぜひ取り入れてください。(P.71)
 
この曲のイントロはクラスター・コードのアルペジオ(BとB♭)。ピアノとアコギがユニゾンしてます。
 
理論的には半音でぶつかっているので不協和を生み出していますが、キレイに聴こえますよね。

オープン・コードを自在に操ることがギターの特性を発揮できる最大の武器。アレンジにも積極的に取り入れていきたいところ。

打ち込みギターの場合

オープン・コードの美しい響きは打ち込みギターだと難しいかもしれません。前述のとおりギターは各ポジションで微妙にチューニングがずれていて、それのおかげで2つの同音を鳴らしたときに独特のコーラス効果でキレイに響きます。

代表的なのはB音(2弦開放+3弦4フレット)のコーラス効果。打ち込みギターの場合は2トラック用意して、同時にB音を鳴らし、片方のピッチを微妙にずらせば理屈上同じ効果が得られます。

ですが・・・多分厳しいんじゃないかな~。僕は試したことないので、検証した方がいらっしゃったら教えてください。


【基本的な編曲アイディアを一冊に】

今回書いたのはギターに関することでしたが、「アレンジャーが教える編曲テクニック99」には一通りのアレンジ基礎が掲載されています。ジャンル別のガイダンスから実践テクニック、曲構成の決め方や困った時の打開策など。迷ったとき、基本に立ち返りたいときの即戦力になります。

音源も付属しているので、実際にどのようなアレンジの変化が起きるのかを耳で確認できるのも便利。

この記事で引用・紹介した部分も、より詳しく書いてあります。用語に関する知識をある程度持った初心者~中級者の方にオススメですね。
 
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音楽制作CrimsonBoots代表。
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