12 June

アマチュアのライブでは何故フロアの客が踊らないのか?【リスナー目線からの盛り上がるライヴ考察】

 
星川さんの「フロアが踊ってなきゃ、それはライブとして失敗なんだ」という記事がかなり核心を突いていました。ライヴってやっぱりエネルギーを解放したいですよね。

それにしても、なぜお客さんは棒立ちになってしまうのでしょうか。リスナー目線で考察していきます。
 
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演者が棒立ちだと冷める

通常のブッキングライブでは1回に4~8バンド程度が順番に出演します。その中で必ず1バンドは目にするのが“棒立ち”。まるでNHKのど自慢のバックバンドのごとくです。

その懸命な姿は美しいのですが、盛り上がりはしないんですよね。演者さん自身が落ち着いていると、見てるコッチも冷静になっちゃうというか。盛り上がりたくても、自分だけ騒いだらバカみたいで恥ずかしい…って思ってしまうんです。


また、ステージパフォーマンスというのは“半分程度”しか伝わらなかったりします。ノリノリに横ステップを踏んでいるだけのパフォーマンスでは、「なんか、あの人揺れてる」程度にしか感じてもらえません。狂ったように踊りまくってはじめて、「あ!あの人はノリノリだ!」という印象を与えることができます。


「お客さんが覚めているのにステージだけが盛り上がるのは恥ずかしい」と思うかもしれません。わかります。私もそういったバンドマンでした。ただ、お客さんも同じことを考えています。「熱狂的なファンでもない自分がギャーギャー騒ぐのは恥ずかしい」と思っています。

観客は完全に“受け身”で見に来てますので、工夫無しに勝手に盛り上がってくれることはないでしょう。そこら辺はステージ上のメンバーさんが率先して“踊れる雰囲気”に誘導してあげると良いですね。

 

プロのライヴにダンサーがいる理由

プロのライヴってダンサーやパフォーマーがいたりしますよね。テレビやDVDなどの映像で見ている分には「ダンサー必要なくね?」と思うかもしれません。しかし、これが結構重要なんですよ。

ライヴ会場って、想像以上に音が聞き取れないんです。みんな爆音で鳴らしますから、1曲終わるごとに耳がキーン…となることもザラ。フロアの場所によっては聴こえないパートも出てくるので、よりアンサンブルは不明確になります。PAの腕が悪かったりすると更に最悪ですね。

でも、いくら爆音で聞き取りにくい状況だとしても、見に来ているコッチとしては盛り上がりたいんですよ。とくに好きなバンドさんのステージでは、あの曲の歌詞を一緒に叫びたかったり、曲に合わせてジャンプしたり踊ったりしたいわけです。しかし、聴覚だけではゴチャゴチャしてて分かり難い…。

そこでダンサーやパフォーマーの登場です。

“何が鳴っているのか分かり難い”という状況の中、視覚的に“盛り上がり方を示してくれる人”というのは、盛り上がりたいけど盛り上がれない観客の不満を一気に解消してくれます。音が聞き取れなくても、こちらはダンサーやパフォーマーと同じことをやれば踊り狂えるわけです。

また、観客は「盛り上がり方を間違えたら恥ずかしい」という気持ちを常にもっています(特にライト層)。みんなが「おー!」って叫ぶところで黙っていたり、逆に自分1人だけが「いぇーい!」と合いの手を入れてしまうのが怖いんですよ。「はwなにこいつw」って思われたくないんです。そういった意味からも、模範があるのは盛り上がりやすい要素の一つと言えるでしょう。

ソロ歌手やアイドルのステージでは、ダンサーが客の“騒ぎ方”を誘導することが多いです。ロックバンドではボーカリストがこの役割を兼任することが多いですね。フロントマンと言うだけありますね。

ライヴ中に演者の方から“盛り上がり方”を示す事は重要なんです

ダンサー付で、メンバー全員がパフォーマンスをするという「Gacharic Spin」のような異色のバンドも。

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歌詞に求心力がないと引き込まれない

歌詞が平坦でも一歩足りない感がぬぐえません。前述のように、アンサンブルの聞き取りが比較的困難なライヴでは、音以外の訴求力が必要だと思うんです。それが言葉。

作詞に関する技術は色々あると思いますが、とかく“踊らせる”ことを意識するなら「キャッチーで分かりやすく、曲の雰囲気を表した1フレーズ」の存在が重要だと思います。誤解を恐れずに言うなら“チャラい言葉”とも言えるかもしれません。

コアなファン相手ならどんな曲構造でも問題ないと思いますが、なんとな~く見に来たライト層を引き込むには、やっぱり“わかりやすさ”って重要。これがないと、そのバンドを好きになる“とっかかり”になり難い気がします。

私自身がバンドさんを見てきた経緯からも、分かりやすい印象的なフレーズが無い曲って、最終的に「よくわかんなかったな…」っていう印象が残るだけなんですよね。モヤモヤな気持ちがぬぐえないので、曲にノって踊り出すなんてことも難しい。

その点、在日ファンクの「爆弾こわい」は凄いですよね。小学生でも理解できる超簡単なフレーズですが、その安直過ぎる言葉ゆえに心に残ってしまいます。ノリノリのファンクに乗せて歌うと絶妙な魅力も加味されますね。
 
在日ファンク「爆弾こわい」PV

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そもそも楽曲にノリが無い

当然ですが、楽曲自体にノリの良い要素が入っていなければ、観客も踊り難いです。

意識したいのはリズム。シャッフルやバウンスなどに代表されるような“ハネのリズム”、鼓動を表現するとも言われる“4つ打ち”の2つがノリの良い代表的なリズムパターン。

シャッフル・バウンスは3連符や6連符の間を抜いたリズムで、非常に高揚感があります。VanHelenの名曲「Hot for teacher」や、B'zの「ギリギリChop」などはバウンスビートです。

VanHelen「Hot for teacher」

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4つ打ちは電子系音楽の専売特許のような気もしますが、バンドサウンドでも活用できます。UNISON SQUARE GARDENの「シュガーソングとビターステップ」や、BUMP OF CHICKENの「ray」などが良い例ですね。

BUMP OF CHICKEN「ray」

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まとめ

  • コアなファン以外の観客は基本的に“受け身”。勝手に盛り上がってくれることはほとんどない。
  • 演者側から“盛り上がり方”を提示して、お客さんを誘導してあげるとリスナー側は安心できる。
  • 印象的なキラーフレーズがあると、聴き手の興味がグッと変わる事がある。
  • 曲自体にも踊りやすいリズムを組み込む
  • つまりは、観客の“気持ちの動線”の手引きをしてあげる工夫が必要。
 
これらをやってもダメな時もあるとは思います。いくら工夫しても、観客がビクともしないときは心が折れることありますよね。しかし、私のようなライトリスナーはこんなことを感じています。一意見に過ぎませんが、みなさんの活動の参考になれば幸いです。
 
バンド活動のための書籍も紹介しておきますので、気になる方はどうぞ。
バンドが結成26年で日本武道館ワンマンライブにたどりつく話〜
バンドマンが知るべき100の秘訣
本気でバンドを仕事にしたい人へ
 
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