06 January

夢を追い続けても成功しないヤツは、実のところ成功しない方が都合がいいまである。

 
音楽目指して10年、まったく成功せず32歳フリーターになった。そんなぼくが気が付いたことがある。実のところ人間は、“成功”を恐れる傾向にある。

成功って、怖いんだよ

おそらく、「は?」と思った人が多いだろう。しかし、ぼくの経験則から言えば、かなりの確率で、人間は成功を恐れる。もっと具体的に言うなら、急激な変化を物凄く恐れる。
 
 
最後の難関は、成功への恐れだ。ある心理学者によると、人生で最大の恐怖は、死の恐怖よりも、成功することへの恐れだという。

私は、自分の体験から言って、それは正しいと思っている。普通の人は、失敗のほうを恐れていると思うだろう。しかし、それは成功への恐れに比べれば、たいした恐怖ではないのだ。

失敗はつらい体験だが、我慢して頑張っていれば乗り切れるものだ。成功は、言ってみれば、膨大なエネルギーを全身で受けとめるということなのだよ。ナイアガラの滝の下で滝に打たれるようなものだ。

それほどまでに、豊かさ、愛情、友情がやってくると、ほとんどの人は、自分の中の無価値感でそれを受け取り切れなくなる。

真に成功するということは、あらゆる変化を受けとめるということだ。

引用元:ユダヤ人大富豪の教え
 
 
“人間は失敗よりも成功を恐れる”という説を立てると、ぼくの全く売れなかった10年間の音楽活動を説明しやすい。また、ぼくと同じように売れずに音楽活動していた仲間の説明もつく。
 
スポンサーリンク

売れないバンドマンの日常

ぼくみたいな売れないバンドマンの成れの果てみたいな人間の人生は、そうとうフザけてた。

音楽活動をするために定職にはつかず、例に漏れずフリーターをしていたわけだが、休みの日はゲーム三昧。呑み会も頻繁にやった。自家発電の回数も多かった。彼女ができたら、とにかく夜が多かった。

マズローの5段階欲求でいうところの、もっとも底辺の欲求だけで生きていたといっても過言ではない。我ながら最高にダメな生活を送っていたと自負している。

そんなぼくの周りには、やっぱり売れないバンドマンとかが多かった。夢を追って上京してきたけど、結局フリーターやりながら毎日飲み歩いている様な連中も集まった。気が合うから、そいつらとはよく呑んで遊んでた。

みんな楽しく、自由な時間を生きてた。呑んで、遊んだ。正直、楽しかった。フリーターの労働時間なんてたかが知れてるから、時間は沢山あった。存分に謳歌してた。

だが、これは本当に恐ろしい事なのだが、こんな遊びまくってる生活をしている奴らが、実は本気で音楽目指していたっていう事実なんだ

定職にも就かず、かといって何かに打ち込むことも無く、呑んで遊ぶ。飲み屋では、音楽でビッグになったら何をやりたいかって話で花が咲いた。しかし、バイト以外の7~8割は呑みや遊びに費やした。

これはただの浪費だ。金の無駄遣いとも言う。

今考えると恐ろしい。本気で音楽を目指しているヤツらが集まって、毎日のように呑んで遊んでいる。ヤバイ。ヤバ過ぎる。その神経がヤバ過ぎる。

 

変化、未知、それがマジで怖すぎる

ぼくらが一番怖かったのはなにか。それは“変化”だ。それも急激な変化。

よくよく考えてみれば、ぼくらが音楽を志す以前までは、音楽で稼ぐなんてこととは無縁な生活をしていた。学校は普通の高校・大学に行ってたし、バイトも普通にレジとか飲食店とか。一番音楽をやってた場と言えば、大学のバンドサークルくらい。

そういった生活がダメだと言っているわけじゃない。それはそれで楽しかったし、別に良い。
ただ、それはかなり一般的な、平凡な日常の一幕に過ぎなかったんだ

そこから、いきない音楽で稼ごうとか、バンドで売れようとした日には、今までとは全く違う世界に飛び込むことになる。今思えば、そういった“未知の世界に飛び込む”ということが、本当に怖かった。

表面上は「俺は何でもできる!なんでもやってやる!どんな苦難もどんどこい!」という姿勢ではあった。だがしかし、本当に心の奥底に焦点を当てたとき、マジで変化を強要されそうな状況が嫌過ぎた

正直な話、売れないヤツでも、音楽的センスが皆無な人は意外と少ないのが現状だ。みんなソコソコには良い音楽を奏でる。ちょっと爪が甘いが、将来的には伸びそうな雰囲気のヤツは沢山いる。

しかし、その多くは「あと一歩」ということろで、必ず立ち止まる。
それは、あと一歩を踏み出してしまったら、今までのライフスタイルをがっつり変えなければならなくなるからだ

ぼくの場合の、音楽の成功に対する不安を上げていこう。
  • 音楽で成功し、音楽1本でやっていくと決めてしまうと、今安定して入ってきているバイトの収入12万が無くなってしまう。
  • バンドをやっていって人目に触れるようになったら、沢山の批判をされるかもしれない。
  • バンドで成功してしまったら、気分が落ち込んでいたとしても、無理して笑ってステージに立たなければならないかもしれない。
  • 対バン相手とかで、面倒な人間がいたら嫌だ。
  • バンドで売れた場合、メンバーへの配当や税金の支払いはどうなるのか分からなくて不安。
  • 一度売れてから、ファンがいきなり興醒めして離れてしまったらどうしよう。
  • メジャーデビューした場合、良い曲を出し続けられなかったら、業界の偉い人に物凄い怒られるか、見捨てられてしまうのではないだろうか。
  • 仮にフリーの音楽家として成功した場合、突然仕事がなくなって収入が途切れたらマジで死んじゃうかもしれない。
  • そもそも、売れる音楽を作り続ける自信が無い。
 
もっとあるが、いま思い出せるのはこれくらいだ。全部、捕らぬ狸の皮算用なのは分かっている。無駄な心配。言ってしまえば、未来に対する被害妄想。しかし、いざ音楽で頑張っていこうと決意すると、ほどなくしてこういった恐怖が訪れる

そして、その恐怖に耐えきれず、段々とやる気や覇気を失い、現状維持のスタイルになっていく。つまり、低額ではあるがフリーターの安定した収入を最優先し、とりあえず目先の楽しい事で憂さ晴らしをしようという結果、呑んで遊んだ10年となったわけだ。

つまり、音楽を目指していて、そして売れなかったのだが、それで幸せだったんだ。売れない方が、よっぽどラクだと感じていた。
 
スポンサーリンク

だからこそ「本当に好きな事」をやれ

じゃあ、ぼくみたいなクズ人間はどうすればよかったのか。その決定的な答えは出ていないのだが、一つ言えるのは、どうせ夢を追うのなら、本当に好きな事を目指すべきだということだ。

音楽を目指すにしても、何をやりたいのかは明確にした方がいい。

ステージに立って注目を浴びたいのか?
演奏自体が好きなのか?
それとも作曲が好きなのか?
実は作詞家になりたかったり?
音楽の評論をするのが好きなのか?
裏方としてプロデュースやマネジメントをやりたいのか?
稼げなくても、YouTubeやニコニコ動画にアップしてコメントをもらえるだけで幸せなのか?

ここら辺をはき違えると、好きな音楽をやっているはずなのに、かなり違和感がある。そして、そこそこに頑張って、ちょっとずつ売れ出してきたときに、変化が怖くなる。未知の世界が恐ろしくなる。

これに打ち勝つためには、そんな恐怖はどうでもよくなるくらい好きな事をやるしかない。

ぼくの結論はこれ。

逆に言えば、変化が怖いだけで足がすくんでしまうような夢は、元から夢でも理想でもない。そんなものは、思春期の女の子が言う「不良ってカッコイイ」よりも更にチープなものだ。

だから諦めろと言うわけじゃない。

本当は自分がどうなっていきたいのかを真剣に考えるべきだと、ぼくは言いたい。楽しくて楽しくて、寝る時間を割いても、飯を食わなくてもやりたい事が何かを探す手間を省かないで欲しい。

つまり、夢を追っている人は、虚勢とかプライドとか恐れとか不安を抜きにして、自分に素直になってほしいと、ぼくは心から願う。

そういった、本当の自分の気持ちを見つける作業をサボって蔑ろにした結果、ぼくは32歳フリーターという残念過ぎる結果を迎えた。

さて、君が世界中を捨て去ってもやり続けたい事とは何だ?
 
スポンサーリンク
 
管理人:松下健一のツイッター(@Crimson_Boots)
 
 
CrimsonBootsは手軽でリーズナブルな音楽制作を提供しています。

当サイトでは著作権法第32条に基づいた画像引用及びアフィリエイトを介した画像利用をしています。
権利者様側から引用画像などの削除要請、または注意警告を頂いた場合は即対応致します。