14 May

RPGツクールの無料版「ウディタ」の性能が凄い

 
寝る前にオリジナルRPGを妄想している方々、日々ご苦労さまです。朗報があります。無料でRPGを製作できる「ウディタ」というツールがあったんです。いまこそ、その壮大な妄想をカタチにするとき!
 
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WOLF RPGエディター(通称:ウディタ)とは

シルフェイドシリーズや片道勇者の製作者であるSmokingWOLF氏が自分の為に作ったゲーム開発ツール。

参考リンク:WOLF RPGエディター公式サイト

 
RPGのみならず、アクションやシューティング、アドベンチャーゲームも作れるという優れもの。公開当時は「目をキラキラさせながら寄ってきたゲーム制作初心者さんの夢を片っ端から打ち砕く暗黒のツール」と言われ、ゲームシステムの根源から作れるほどの汎用性をもつ反面、上級者向け仕様だったそうです。

しかし、今は「基本システム」の導入により、比較的簡単に製作できるようになりました。現にプログラミングなんて全く分からない僕も、それなりに製作しはじめてます。このウディタ、素人知識だとどのくらいまで作れるのでしょか。

 

基本システムとは

 
基本システムが入っていない「完全初期データ」で ゲームを作ろうとすると、以下のようなゲームになります。

 ・「文章を表示」してもメッセージウィンドウ画像が出ない 
 ・キャンセルキーを押してもメニューが出ない 
 ・戦闘を起こすコモンイベントもない 
 ・お店を呼び出すコモンイベントもない 
 ・お金やアイテムを増やすコモンイベントもない 
 ・そもそも主人公の名前や能力値を入れる場所がない 

つまり、やれることと言えば、「ただマップを歩いて、決定キーでイベントを実行する」 だけのゲームになるのです。

引用元:基本システムって結局何なの?
 
 
基本システムとは「擬似RPGツクール機能」と言えます。システム部分がある程度準備されており、音・画像素材なども一通り揃っている。かなり直感的に作っていけるようになっていて、ざっくり言うと以下の3つの手順で製作をすすめていきます。
 
  1. フィールドや町、ダンジョンなどのマップ製作
  2. アイテムや魔法、状態異常や各種名称などのデータベース製作
  3. 製作したマップに人や物、敵などを配置するイベント製作
 
ざっくり過ぎかもしれませんが、こんな感じで作っていけます。どうです?ツクールみたいでしょ?

 

フィールドや町、ダンジョンを作る

 
初めに、神は天地を創造された。
地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた。
神は言われた。「光あれ。」こうして、光があった。
 
引用元:旧約聖書 創世記1章(聖書本文検索)
 
 
ウディタをダウンロードした状態だと、予め用意されたマップ用のピースがあります(マップチップ)。これをマス単位で好きに並べていくとすぐにマップが完成です。

サンプルゲームのマップ製作画面。
画像右側にある小ウィンドウから好きなパーツを選び、敷き詰めていく。

※以降の画像は全てクリックで拡大できます。



ウディタには3層に分かれた「レイヤー」という機能が備わっています。イラストを描く人でないと馴染みが薄いかもしれませんが、透明な層のことです。詳しくは「マップをきれいに作りたい」で。

このレイヤー機能のお陰で、自然で綺麗なマップを作る事ができます。
また、3層レイヤーの更に後ろへ画像表示をすることも可能(遠景設定)。これにより「空中に浮いている街」「夜月が見える丘」などが作れます。
その他「フォグ」と呼ばれる霧がかった効果を出せたりもします。これはイベント設定なので割愛。

遠景に夜月画像、レイヤー1に芝生、レイヤー2に木を配置して、更にその上にキャライベントを配置した図。


マップ毎にBGM(バックグラウンドミュージック)とBGS(バックグラウンドサウンド)を設定できるのも魅力。どちらも音声を選択できます。
寂しい音楽を流しながら泣き声を入れて悲しさを強調したり、明るい曲とガヤを同時に流して商店街の賑やかさを演出したりできます。
 
 
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アイテムや魔法、敵などのデータベースを作る

 
上の武器も、それを用いる心の準備ができておらず、用いようと意欲し、決意する精神が欠けている限り、死んだ、価値のない道具に過ぎない。 アドルフ・ヒトラー
 
参考:ウェブ石碑
 
 
ゲームの設定だけを考えるのって楽しいですよね。僕にも武器リストや魔法・必殺技リストを細かく作っていた中学生時代がありました。その武器や魔法を設定したり、敵、状態異常、ステータス項目のネーミングなどの「設定」を作るのがデータベースです。
 

ユーザーデータベース

魔法、敵、アイテム、状態異常などのゲーム中に変更できない設定を決めます。エターナル・フォース・ブリザードも作れます。

例えば、状態異常に「毒」があります。これは元々登録されているので、そのまま使えます。効果は毎ターンHP-5%です。
これをいじくって、毎ターンHP-5%+攻撃力と防御力半減にして、ペルソナ4やサモンナイト4などにある「バッドステータスによるデバフ(能力減少)」も設定可能。

それぞれの状態異常で「どのような効果を、どれだけ維持して、どのように回復するか」を細かく設定できるようになっているんですね。


他にも武器に属性をつけ、ロマサガ3の武器属性「斬、突、打」などもできます。スライム状の敵には打属性の棍棒は効かない設定にしたりするとか。

アイテムを装備することで戦闘中の特殊コマンドを追加することもできますから、刀を装備したときだけ「抜刀ツバメ返し」が使えるような設定も可能。
 

可変データベース

主人公キャラの初期メンバーやステータス、成長率など、ゲーム中に変化する数値を設定します。

マルチのようなロボットキャラがパーティにいたとします。成功率設定を操作して、毒などの状態異常には絶対にならないが、雷には弱い設定に。そうすると、ストーリー上だけでなく、ゲームシステム的にもロボット感が出るので個性を演出できます。


また、主人公の初期ステータスとレベルアップによる成長率を別設定できますから、最初は弱いけど、レベルアップしていくと強くなっていく大器晩成型など作れます。

 

システムデータベース

システムに関するデータベースで、素材登録やフラグ管理などがメイン。下手に変更すると正常にゲームができなくなる可能性があります。
ちょっとしたRPGを作るだけなら、あまり縁がない項目かもしれません。
 

コモンイベントエディタ

イベントのテンプレートを「コモンイベント」と言います。
このコモンイベントが予め登録されていて、任意で変更や新規作成ができます。基本的にそのまま使って問題ありません。

これ、例えばアイテムの増減なんかも、自分で作ろうとすると下の画像のようなプログラムを組む事になります。


面倒だし、苦手な人なら分からないですよね。なので、王道RPGに出てくるようなイベントはあらかじめ用意されています。なので、たとえばアイテム増減イベントを作ろうとしたら「コモン0:○アイテム増減」を選び、更に増減させたいアイテムを選べばOKになるわけです。

 
 

イベントで人や物、ストーリーを作る

フィールドを作り、データベースも整ったらイベントを配置していきます。
 

ツクールによくある「スイッチ」機能が無い

ツクール経験者は「スイッチ」が無い事に戸惑うのではないでしょか。僕も初めは困りました。このスイッチはフラグのON/OFFに使い、ゲーム内イベントにおいて重要な役割を果たしますから、これが分からないとゲームが作れない(超単調なゲームしか作れない)。

これは、呼び名が違うだけでウディタにもしっかり実装されています。ウディタではスイッチ機能の事を「変数」と呼びます(厳密に言うとスイッチ=変数ではないのですが便宜上)。

宝箱イベントの場合、宝箱を開ける前は「宝箱フラグ」のスイッチがOFF、宝箱を開けるとスイッチがONになり、ONの場合は二度と宝箱内のアイテムを回収不可能にすることで製作されていますよね。

ウディタでは「変数」に数を代入して、数値に対応した反応を設定します。
上記宝箱の場合は、空ける前「宝箱フラグに設定されている値は0」。空けた後「宝箱フラグに1を代入」。これで、宝箱内アイテムを回収する前と後で変化を起こせます。
とりあえずツクールのスイッチ風に製作していきたい人は「通常変数」に0か1を代入することでイベントの反応を変えるように設定すると良いと思います。
 

変数の存在が可能性を無限にする

この「変数」が高機能な理由の一つです。スイッチのON/OFFだと2パターンしかレスポンスを設定できません。しかし、変数は「ON/OFF」ではなく「数」なので、多数の条件分岐パターンを用意することができます。
宝箱イベントなら、空ける前は箱が閉じている、空けた後はアイテム入手で宝箱は空に、特定の仲間が居た場合に宝箱を壊す、特定のアイテムがあった場合に宝箱の内容を変える・・・等々。アイディア次第で無限の可能性があります。

変数には、一般的なフラグとして管理できる「通常変数」と、固体イベント内だけで機能する「セルフ変数」に分かれており、上手く利用すると製作も管理も楽ちんです。

これは予想ですが、この変数の多機能さで、市販RPGのシステムはほとんど真似できるんじゃないかなって感じています。
 
 

他人が作ったコモンイベントや素材を使える

音や画像などの素材を使えるのは勿論ですが、他者が作ったコモンイベントを導入できるのもウディタの特徴です。これが非常に便利で、分からない人でも簡単に機能拡張できます。WOLF RPGエディターコモンイベント集にて沢山頒布されています。

仲間を自由に入れ替えられるようにするFF6のようなシステムや、ロマサガ風の「話しかけるとメンバーを外してくれる」イベント。朝昼夕夜の概念を追加したり、色々とよういされているので、のぞいて見ると面白いです。
 
 

グラフィック合成器で素材要らず

ウディタには「グラフィック合成器」というツールが同梱されています。これでキャラのドット絵(キャラチップ)やイベントで使う顔グラフィックを作れます。まるで着せ替え人形のようにパーツを選ぶだけなので超簡単です。しかも楽しい。

イベント・メニュー画面用の顔グラフィック


フィールド・ダンジョン移動用のキャラチップ

 
 

インストール不要、別途RTPの必要なし

製作、ゲームプレイ共にレジストリを汚しませんから、.exeを起動するだけで始められます。
ツクールのようなランタイムパッケージも必要なく、ゲームとして頒布する場合は暗号化も可能です。
 
 

アイディア次第で無限の可能性

上記のことは一例に過ぎず、アイディア次第で物凄い可能性を秘めているウディタ。

SmokingWOLF氏の好きな機能しか入っていないらしいですが、非常に使いやすく可能性のあるゲーム製作ツールだと思います。これが無料ってのが素晴らしい。
しっかり作りたい場合は「ウディタ講座」に沿って試しに作ってみると、操作の勝手が身につくので、中編~長編のゲームを目指す方は一読をオススメします。製作が頓挫する可能性が低くなるそうです。

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WOLF RPGエディターではじめるゲーム制作
 
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